- 2024年2月15日
花粉症の季節がやってきました。
皆様、ついに花粉症の季節が近づいてきました。
そして、院長にも昨年からサボりにサボっていたブログを更新する決心がつきました。
さて、話がいきなり変わりますが、告知です。
お知らせ欄にもあるMedical DOCさんで監修した記事が、ライブドアニュースの方にも転載されておりますので、お暇な方はこちらでも御覧ください。
https://news.livedoor.com/article/detail/25874453/
本題に入ります。
ようやく関東地方も暖かい日がちらほらあり、当院にも花粉症で悩まれる方が多く受診されています。
花粉症の治療といえば、抗ヒスタミン薬の内服がメインの治療になりますが、それ以外にも点鼻ステロイドや、点眼薬の使用や、重症の方には抗IgE抗体のゾレア®という注射製剤を使用することで症状を緩和していきます。
とくに、ゾレア® は重症の患者さんでもかなりの効果があり、高価な薬剤ですがコストパフォーマンスに優れ治療になります(重症の花粉症の方が保険適応です)。
もちろん、当たり前ですが薬物治療の前には、花粉になるべく暴露しないようマスク、ゴーグルの使用や減感作療法(おそらく今年もシダキュア®による治療開始は薬剤不足のため、限定されてしまいそうです・・・)
また、巷では花粉症に対してステロイドの注射(ケナコルトなど)を行ういかがわしいクリニックもありますが、この治療はガイドライン上も推奨されていないばかりか、体に投与されるステロイドの量が多すぎて、まともな医師であれば花粉症に対してまず行わないような治療になりますので、ご注意ください。
花粉症のメイン治療薬となる抗ヒスタミン薬ですが、OTC薬でドラッグストアで販売されているものから、医療機関で処方できるものまで多岐にわたります。
基本的には第二世代の抗ヒスタミン薬の内服がガイドラインでも推奨されています。
その中でも、副作用(眠気、作業効率の低下)の少ないフェキソフェナジン(アレグラ®)、ビラスチン(ビラノア®)、デスロラタジン(デザレックス®)がまず選択されます。

(鼻アレルギー診療ガイドライン2023年版より)
こちらの図は各薬剤の脳内への作用をみたもので、数字が大きくなるほど副作用が高い薬剤となり、上記の薬剤はどれも副作用の少ない結果となっていますね。
それでも効果がない場合は別の薬剤への変更や投与量の増やせる薬剤であれば、変更を行ったり、他剤との併用(ロイコトリエン受容体拮抗薬や点鼻ステロイド)を行い、症状を抑えていきます。
一概に、どの抗ヒスタミン薬が一番効果がある!といえるほどのデータを持っている薬剤はなく、個人差もありますので、症状や採血結果、画像などのデータも踏まえて、当院ではより良い花粉症治療ができるようにしております。