新型コロナウイルス感染すると学校の成績が下がる？

新型コロナウイルス感染は、いわゆる肺炎などの症状の他に、倦怠感や味覚、嗅覚障害、ブレインフォグという思考がぼやけるなどの「後遺症」が感染初期から指摘されており、世界中で現在も大きな問題となっております。

さて、今回New England Journal of Medicine（週刊少ジャンプくらい有名な論文雑誌）にCovid-19感染後の実行機能と記憶機能の障害についての論文がイギリスより報告されました。

https://www.nejm.jp/abstract/vol390.p806（日本語の要約　原文が読みたい方はHPの下にあります）

この論文では、軽症のコロナ感染でもIQが３点低下と同等の認知機能障害がみられ、症状が残存している患者ではIQが６点低下し、集中治療室に入るような重症患者では９点低下させていました。さらに、再感染をするともう２点もIQ低下させる認知機能低下がありました。

ちなみに、グーグル先生によると、日本人の平均IQは112程度とのことなので、重症コロナ感染後に再感染を起こした場合、単純計算で約1割程度のIQの低下が起こることになります。

また、この論文で重要なのは、ワクチン接種者では認知機能低下についての利点も報告されていることです。

今更、ワクチンの重要性をブログで長々と書くことはしませんが、こういった面でもワクチン接種の恩恵は計り知れないものがありますね。

私のような現役世代もそうですが、小さい子供たちは新型コロナウイルスに感染しても重症化することは稀です。しかし、複数回感染することにより、どんどんIQが低下していく可能性がありますよね。

この論文以外にもヨーロッパから、大学生を対象とした研究で、新型コロナウイルスに感染した学生は学力低下をきたすという結果も報告されています。

つまり、コロナ感染は小さい子どもたちにおいては、後遺症のようなわかりやすい症状がなくとも、長期に渡って人生に影響をあたえる可能性がある疾患ということがわかってきました。

ということで、タイトルの通り、新型コロナ感染により学校の成績は低下するし、受験や就職活動への影響から、将来にも影響があるかもしれませんね。また、我が子にコロナに感染したからテストの点数が悪いんだと言い訳をさせないためにも、ワクチンを含めた感染対策をしっかり行いましょう。